立川笑二二つ目昇進記念独演会

この度は立川笑二二つ目昇進記念独演会にご来場頂きありがとうございました!

6月1日付けで昇進し、3日にこの披露目の会ということで会の当日のギリギリまで事務作業等々でバタバタしており、自分史上最大かつ最重要となった落語会なのにも関わらず、当日は十分に稽古をする事も出来ませんでした。
ただ、「披露目の会の当日は落語どころじゃない」という話は常々先輩方から聞いていたのでそうなるつもりで準備していたのと、客席から温かかく迎えて下さったお客様のおかげで私としてはとても満足のいく落語を演る事が出来ました!本当に感謝感謝です!

今回は以下の様な番組となりました。

「真田小僧」笑二
「大工調べ・序」笑二
仲入り
「弥次郎」笑二
「子別れ・昭和編」談笑

私の持ちネタの中ではそれぞれ方向性の違う3席を演ることで、現時点での私が演れる幅の最大を観てもらいたかったという気持ちと、この3席で駄目だったら諦められる(笑)という気持ちから選んだ3席です。

「真田小僧」は前座生活1年目(2012年の4月頃)にネタおろしした噺。
少しメタ要素が入っていてあざとい噺になっていますが、初めて落語で芯を食ってウケたという感覚を味わう事が出来たのはこの噺が初めてで、前座期間中とても重宝した思い入れのある噺でしたので、1席目に演らせて頂きました。

「大工調べ・序」は前座生活2年目(2013年の1月頃)にネタおろしした噺。
他の2席とは違い【大ネタ】に部類される噺のため回数こそあまり演っていませんが、憧れの江戸っ子が出てくる大好きな噺で、将来的にはこういった噺で評価してもらえる様な芸人になりたいという意思表明として2席目にこの噺を演らせて頂きました。
ただ、まだまだ私が訛っているため、聴き所とされている啖呵は毎回あんな感じになってしまいます。
なのでそこを私は開き直って、啖呵の部分は棟梁がとても怒っているんだという事が伝わればいいやというぐらいの感覚で今は演っています(笑)
オウム返しなんだから、与太郎で頑張れば良いやという(笑)
ゆくゆくはキレキレの江戸弁をマスターしたいと思っていますので悪しからず。

「弥次郎」は前座生活3年目(2013年8月頃)にネタおろしした噺。
『私も談笑の弟子なんですよ!』という気持ちと『沖縄出身者ですよ!』の気持ちをいっぱい詰め込んだらあんな噺になってしまいました(笑)
ちなみに、私自身にそれほど強い思想はありませんので。念のため。
この噺を3席目に選んだのも上記の気持ちからです。

当日のお客様のテンションが本当に高くて1席目のマクラを喋っている時に『最後まで持たないんじゃないか』と少し不安になりましたが、そこから幕が下りるまでずっと高いテンションのままで聴いて下さっていて、私としてはとても気持ちの良い時間を過ごす事が出来ました!

お蔭様で、二つ目としてこれ以上ない様な良いスタートを切ることが出来たと思います!
落語会によっては師匠でさえ若手と呼ばれる事があるほど果てしなく長い落語家生活ですが、この世界で生きていけるように前進して行きたいと思います。

今後ともよろしくお願い致します!

立川笑二

追伸
当日、記念品としてお配りしたCDは30年後ぐらいに聴くのが一番楽しめる方法だと思いますので、皆さん、どうか長生きして下さい。